みなさん、こんにちは!
ブリュの公式ブログ.netにお越しいただきまして、ありがとうございます。
このサイトでは、ITについて特化したサイトを運営しています。
今回は、レンタルサーバー契約時に、データセンターの場所が重要になる理由について考えていきます。
目次
ITにおけるリスク
そもそも、データセンターの所在地が重要になるのは、リスクを低減するためです。
では、ITにはどんなリスクがあるのでしょうか?
サイバー攻撃によるデーターの破壊、汚染
データセンターの所在地という本題とはズレますが、サイト運営における明確なリスクとしてサイバー攻撃について簡単に説明しておきます。
インターネットは、ルーターを通して一瞬で全世界に接続できる通信網です。
あなたが運営しているサイトは、世界中のだれもがアクセスできる場所です。
世界中の人を見れば、純粋にサイトを見に来ている人もいますが、中には悪意を持った人もいます。
そんな人は、脆弱性を見つけてサーバー内部に侵入を試みます。
侵入に成功すれば、サイトデーターを削除したり、不正なコードを書き加えたりして、サイトやサイトの訪問者に危害を加えます。
サーバー本体のセキュリティは、レンタルサーバーの場合、サーバー会社が行います。
一方で、専用サーバーやVPS等では自由度が高い反面、セキュリティ面も含めたサーバーの管理も、自分で行わなければなりません。
また、いくらレンタルサーバーを利用しており、サーバーの保守はサーバー会社が行ってくれる場合でも、サーバーを利用し、サイトを運営する人は、自分のできる範囲でサイバーセキュリティの対策は行うべきでしょう。
脆弱なPHPを動かしていたのでは、サーバー会社のセキュリティも意味をなさない場合がります。
WordPressの場合にも、最低限のセキュリティ対策は行うべきです。
IT系のリスクの一つであるサイバー攻撃に対しては、こうした日常的な業務で守っていくべき部分です。
データセンターの自然災害による被災
ここからが、データセンターの所在地についての本題です。
インターネットは仮想の世界です。
全ては電子によって作られた仮想の世界であり、物理的に存在しているものではありません。
しかし、唯一、物理的に存在しているデータセンターがあります。
データセンターが、大規模災害で被災したらどうなるでしょうか?
特に、日本は自然災害の多い国です。
物理的なダメージを受ける可能性のある自然災害についても、データセンターの所在地からリスク分散を行うべきです。
北海道胆振東部地震を例に
所在地が重要な理由として、北海道を例にしてみましょう。
北海道には、石狩市にさくらインターネットの石狩データセンターがあります。
大規模なデータセンターなので、利用している方も多いでしょう。
石狩データセンターは、断層がなく、自然災害が起こらないことが理由で、郊外型データセンターとして建設されました。
しかし、北海道胆振東部地震を覚えているでしょうか?
千歳の付近を震源とする巨大地震です。
この時、北海道電力は、苫東厚真火力発電所が損傷し、道内全域で停電が起こりました。
この地震の際、自家発電によって石狩データセンターは停電を耐え抜きました。
耐え抜いたのはいいのですが、電源供給に注目すれば、同じ状況が東京や大阪で起こっていた場合、もっと楽に停電を切り抜けることが可能だったと思います。
なぜか?
北海道は、本州とは別の島になっています。
よって、電力網自体が北海道内で完結しており、本州とは北本連系のみでつながっています。
一方、本州の電力会社は、50Hzの領域では東北電力、東京電力、60Hzの領域では、北陸電力、中部電力、関西電力、中国電力があります。
これら同じ周波数の電力会社は、電力網自体が完全につながってるのです。
この違いが分かりますか?
電源に関するリスクでいえば、北海道の場合には、東北電力から電力を融通してもらいますが、この時に融通できる最大電力は、北本連系の容量によって決定されてしまいます。
つまり、一定以上の電力は融通できないわけです。
一方、大阪で大停電があっても、同じ電力網として結ばれている北陸電力、中部電力、中国電力から、大量の電力を融通してもらうことができます。
つまり、地震の揺れについてのリスクが小さくても、電力供給に関するリスクで見れば、北海道石切データセンターは危険であることがわかります。
データセンターは東京に一極集中している
レンタルサーバーを借りるときに、データセンターの位置を調べるのですが、どうも東京に一極集中しています。
当サイトが契約しているヘテムルも、データセンター所在地は東京都内です。
ロリポップ!、mixhost、お名前.comレンタルサーバーも東京データセンターです。
他も調べてみてください。
ほとんどが東京データセンターです。
逆に、大阪データセンターを運営しているのはエックスサーバー、スターサーバーぐらいでしょう。
あとは、コアサーバーは基本的に東京データセンターですが、西日本リージョンを選択すれば大阪データセンターになります。
さくらインターネットの場合、東京、大阪、石狩とあり、契約時にランダムに決定されます。
東京の場合、首都直下地震の発生が懸念されている他、東京湾を通して太平洋が見える立地条件上、地震の揺れで直接被害がなくても、南海地震、東南海地震などの津波で浸水する可能性もあるでしょう。
レンタルサーバーの東京一極集中は非常に危険だし、そのリスク分散についてはサーバー会社だけではなく、我々ユーザー側が考えていかなければなりません。
データセンターは大阪が安全だと思う
データセンターは日本各地にありますが、レンタルサーバーのデータセンター東京、大阪、石狩がメインとなります。
これらのデータセンターの中で、電源供給や自然災害の面では、とりあえず大阪が安全かとは思います。
地震による関西電力の停電が起こっても、本州の60Hzの電力会社は他に中部電力、北陸電力、中国電力があります。
よって、停電時の復旧は、周りの電力会社からの融通で復旧も早いです。
立地面でも、大阪湾はありますが、直接太平洋に面していません。
よって、レンタルサーバーは、可能であれば大阪データセンターを選びたいと思っています。
しかし、性能面で納得のいかないレンタルサーバーを借りるのもあまり好きなことではないので、今のメインサーバーは東京のヘテムルにしています。
ヘテムルを利用する際のリスク分散として、バックアップ用のサーバーをコアサーバーの大阪データセンターで新たに契約しました。
レンタルサーバー選びで、データセンターの場所が重要な理由のまとめ
ここまで、レンタルサーバー選びで、データセンターの所在地が重要な理由について考えてきました。
インターネットの仮想空間であっても、現実の自然災害のリスクは付きまといます。
特に、メインサーバーの所在地が東京なら、大阪、あるいは石狩に、バックアップ用のレンタルサーバーを契約するのが最善の方法だと思います。
以上、サイト運営上のリスク分散について参考になれば幸いです。