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今回は、サーバーにWordPressをアップロードし、インストールせずに放置しているWordPressに潜むセキュリティリスク、危険性について説明します。
新サイトを立ち上げるときに、とりあえずWordPressを設置しておいて、データベースとの接続は後で・・・という考えは非常に危険です。
目次
インストールせず放置しているWordPressはありませんか?
新しいWordPressサイトを作ろう!
とりあえずWordPressをサーバーに設置した!
データベースとの接続確立をしないといけない・・・!
まぁいいや、明日やろう!
なんて考えたことはありませんか?
これ、すっごい危険です。
この状態では非常に簡単にハッキングできてしまい、IDやパスワードの情報を抜き取られる危険性があります。
データベースとの接続確立を行わず放置しているWordPressサイトがあれば、今すぐにでも削除したほうがいいでしょう。
WordPressの構造上の弱点
WordPressの基本的な構造としては、ウェブサーバー上のWordPressシステムが、紐づけられたデータベースとデーターのやり取りを行うことで動作しています。
イメージとしては、下の図のような動作です。
しかし、インストールを完了していないWordPressとは、データベースサーバーとの紐づけができていない、宙に浮いた状態となります。
ここで、攻撃者は、悪意あるデータベースとの紐づけを行うことで、機密情報の抜き取りを試みます。
これが、放置しているWordPressのセキュリティ面での危険性です。
放置されたWordPressへのアタック手法
では、放置されたWordPressサイトへのアタック方法を解説しましょう。
5分間インストールを悪用する
放置されたWordPressへのアタックには、5分間インストールを悪用します。
5分間インストールを行うときに、サイトにアクセスすれば自動で5分間インストールの画面にリダイレクトされることは以前に説明しました。
ここで、リダイレクトされるのは、ウェブマスターであるあなただけではありません。
世界中のだれもが、5分間インストールの画面にアクセス可能です。
これは、FTP接続を行わなくても、wp-config.phpというWordPressの重要ファイルに操作を加えることができる状態です。
つまり、データベースの情報に不正なデーターを入力し、悪意あるデータベースと接続されたら、ドメイン名も汚れるし、どんな意図せぬ動作をするかわかりません。
重要なID、パスワードを抜き取る方法
次に、重要なID、パスワードを抜き取る方法を解説します。
ここでは、心理戦になる部分です。
あるときに思い出しました。
「あの時インストールしたWordPressの設定をしよう!」と。
5分間インストールを行おうとしたら、WordPress自体は悪意あるデータベースと接続が完了しており、普通にサイトが表示されています。
「あぁ、あの時にデータベースとの接続まで行ったのか・・・」
ここで、普通なら次に、WordPressへのログインを行いますよね?
ログイン画面にアクセスします。
しかし、ID、パスワードが正しくないのでログインできません。
この時、人間は心理的に日常的に使用しているIDやパスワードを入力してしまいます。
これが悪意あるデータベースに蓄積されれば、あなたの重要なIDやパスワードの情報が漏れてしまいます。
Yahoo!やGoogleのアカウント、サーバー会社のアカウント、ドメイン会社のアカウント。
これらにヒットすれば、かなり悲惨です。
メール内の個人情報はすべて読まれるし、サーバーデーターの不正な操作、ドメインの乗っ取りが考えられます。
さらに、クレジットカードの情報が漏れれば悲惨なことは想像できるでしょう。
人の心理を突いた巧妙なハッキング手法なので、覚えておいて損はないです。
データベースと接続確立していれば一応安全
データベースと接続確立が行われているWordPressであれば、インストール画面は表示されないので一応は安全です。
しかし、放置されたWordPressでは、最新のWordPressが利用されていなかったり、プラグインやテーマが更新されていなかったりした場合、脆弱性を狙われるセキュリティリスクが潜んでいます。
運用せずに放置しているWordPressがあれば、ログインして最新のバージョンにアップグレードすることをおすすめします。
また、全く使う気のないWordPressサイトであれば、一応削除するなどの対応を行ったほうが無難でしょう。
同じサーバー内の他サイトを守ることにも役立つでしょう。
放置しているWordPressの危険性のまとめ
ここまで、放置しているWordPressに潜む危険性について解説しました。
データベースとの接続確立が行われていないWordPressであれば、誰でもインストール画面に到達することができます。
これは非常に危険なことであり、需要なID、パスワードの漏洩にもつながります。
まったく使ったことのないWordPressがサーバー内に残っている場合には、削除したほうがいいでしょう。
その他、WordPressは、定期的な更新によってセキュリティリスクを低減しています。
WordPressを放置することは、セキュリティの甘さを露呈するものであり、好ましいことではありません。
放置状態のWordPressサイトがあれば、一度ログインし、WordPress本体、プラグイン、テーマを、すべて最新のものに変更してください。
以上、WordPressのセキュリティについて、参考になれば幸いです。