みなさん、こんにちは!
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今回は、応用情報技術者試験の合格についてご報告します!
一番気になるところは、
- なんの参考書を使ったか?
- 午後問題の選択
といったところです。
特に、応用情報技術者試験は、午後問題の試験範囲が広く、多くの問題から簡単な問題、得点につながりやすい問題を選択することが求められます。
例えば、ネットワークは得意だから、ネットワークは絶対に得点源にしてやる!ではだめです。
※ネットワーク単体など、単体分野に自信があるなら、応用情報よりも、ネットワークスペシャリストなどの高度情報処理技術者試験のほうが有利だと思います。
このあたりについて、紹介していきます。
目次
応用情報技術者試験を取得する価値
応用情報技術者試験は、高度情報処理技術者試験に向けた通過点的な位置づけです。
あくまで高度情報処理技術者試験を取得するための通過点に過ぎない資格ではありますが、取得する価値は十分にあります。
応用情報技術者試験と高度情報処理技術者試験は、イメージ的には下の図になるでしょう。
※SC(=情報処理安全確保支援士)を例にしています。
高度情報処理技術者試験は、特定分野における高度な知識を要求しますが、応用情報技術者試験は、ITに関する幅広い知識を要求します。
つまり、
- 高度情報処理技術者試験では単体分野のスペシャリスト
- 応用情報技術者試験はIT分野の広く応用的知識
となります。
応用情報技術者試験だけだと・・・
これは、応用情報技術者試験だけでは、
- 特化した強みがない
- あくまでも広い分野の知識
となり、何かができるスペシャリスト的な強みはありません。
つまり、特定分野を強みに変えたい場合、高度情報処理技術者試験は必須になります。
高度情報処理技術者試験だけだと・・・
高度情報処理技術者試験では、
- 単体分野の特化した強み
- 広い分野の知識は問わない
です。
つまり、ネットワークだけに詳しければ、ネットワークスペシャリスト試験は合格できるのですが、
- テクノロジー系
- マネージメント系
- ストラテジー系
の3分野の実力までは測れません。
特定分野に強いけど、全体的な概要は十分理解しているのかな・・・?という疑問が残ります。
やはり応用情報技術者では、午後問題で広範囲の記述問題がそれを示します。
高度情報は午後の記述が特定分野のみ、応用情報は広範囲から5問選択ですから、対策する範囲が根本的に違います。
つまり、応用情報技術者を取得したうえで高度を持つことに価値があります。
もちろん、高度情報処理技術者試験をすべて取得するなら応用情報技術者は不要です。
しかし、高度情報処理技術者をすべて取得していないなら、少なくとも、応用情報技術者は取得する価値があるといえます。
使用した参考書
基本的にはアイテックです。
ただ、アイテックは完全に試験対策の本でしかなく、概要的部分は技術評論社の書籍がおすすめです。
また、午後問題の苦手部分は、翔泳社の本がおすすめです。
概要把握の本
応用情報技術者合格教本(技術評論社)
まずは一読をお勧めします。
かなり細かい部分まで記載されていて、最初読むとよくわからない部分もあると思います。
しかし、あまり深く追わずに、頭の片隅に入れておくだけで大丈夫です。
※特に暗号化のところは単語の羅列で読みにくかった記憶があります。
参考にですが、細かい部分にこだわりだすと時間がかかりすぎます。
※もしITに苦手意識のある方なら、深追いしすぎたタイミングで本を読むのが嫌になる可能性がありますから、あくまでさらっと読む感じ。
この本を読むポイントは、
- 情報技術者試験の全体像を把握
- 分野ごとのつながりを理解
- 何が大事なのかのパターン化を行う(要点整理的な感じ)
です。
そうすると、問題作成の意図が把握できるようになり、そうすると、アイテックの対策本がスムーズに頭に入ります。
また、午後問題での的外れな珍回答を防げます。
この本のいいところは、重要な個所がわかりやすいこと。
特にネットワーク分野においては、「OSI基本参照モデルの理解こそがすべてなのだ!」という勢いが伝わってきて面白かったです。
感心するというか、要点がわかるので「ほうほう・・・」という感じ。
試験対策だけではなく、読んでいて、勉強になる、そんな本です。
午前
午前対策はアイテック一冊で十分です。
基本的には応用情報技術者の午前試験は、過去問だけに取り組めば合格できるようになっています。
しかし、最近では過去問にない新規出題の問題が増えているように感じます。
そのため、しっかりと参考書で対策することをお勧めします。
また、午前試験を(単なる暗記問題にせず)しっかり実力のもとに得点にすることで、午後問題に太刀打ちできる実力をつけることができます。
また、わからないところは、先に紹介した「応用情報技術者合格教本」で復習してください。
・応用情報技術者試験 午前対策の定番
・過去問だけではなく、周辺知識も整理したい方へおすすめ!
・午前問題の理解は午後問題の回答に役立ちます。
おそらくですが、午後試験で不合格になる人は、午前問題を暗記で突破しているのではと思います。
もし、毎回毎回午後試験であと少しという方は、午前試験の根本的な理解度に立ち返ってみるのもいいかもしれません。
午後
基本的にはアイテック
午後問題も基本的にはアイテックです。
学習の仕方は、後述の午後問題の選択法のところで紹介します。
全分野を学習する必要はないですが、5問選択なので、8分野ぐらい解くといいでしょう。
ピンポイントで翔泳社
午後問題は、アイテックだけでは理解しきれない部分があると思います。
この部分を補うために、翔泳社の午後試験対策書で突破します。
この本は、もともと河合塾に在籍していた方が書いた本なので、試験の攻略本として、ある意味、解法マニュアル的な本です。
最後はこの本で試験突破力を強化します。
しかし、この本のダメなところは、テクニックに振った話ばかりで、本質的なところにあまり触れていないことです。
基本を知らなければ応用的な思考はできませんから、問題のパターンを変えられると、きれいに罠にはまり不合格となるでしょう。
・マニュアル化された解法でスピードアップ
・苦手分野の底上げに最適
・メインの参考書は別に用意してください
※あまりに解法がマニュアル化されていて応用力はつきにくいと思うからです。
※メインの参考書は、アイテックや技術評論社がおすすめです。
午後問題の選択法
午後問題は、得点源になるものを選びます。
私が対策したのは、下の表のとおりです。
問題番号 | 分野 | 対策 | 当日の選択問題 ※5題選択 |
問1 | 情報セキュリティ | 〇 | 〇 |
問2 | 経営戦略 | × | |
問3 | プログラミング | 〇 | 〇 |
問4 | システムアーキテクチャ | 〇 | 〇 |
問5 | ネットワーク | 〇 | |
問6 | データベース | 〇 | |
問7 | 組込みシステム開発 | 〇 | 〇 |
問8 | 情報システム開発 | 〇 | |
問9 | プロジェクトマネジメント | × | |
問10 | サービスマネジメント | × | |
問11 | システム監査 | 〇 | 〇 |
情報セキュリティ(必須)
情報セキュリティは必須なので必ず回答します。
たまに専門用語の記述問題が出ます。
- 令和2年秋:2段階認証
- 令和3年春:DNSキャッシュポイズニング
この辺りは、技術評論社「応用情報技術者合格教本」でしっかり対策しましょう。
若干ネットワークに絡んだ問題も出題されるので、ネットワーク分野の問題と照らし合わせながら同時に対策すると効率が高いです。
「●●字以内で答えよ」という問題は、若干微妙なものが出題されます。
特に、令和3年春では、自社HPのアクセス減の理由をこたえる問題について、
- DNSが書き換えられたから
- 偽サイトに誘導されたから
はかなり微妙でした。
流れとしては、
- DNSが書き換えられ
- 偽サイトに誘導され
- 自社のアクセスが減った
です。
答えは、「偽サイトに誘導されたから」でした。
※おそらく「DNSが書き換えられたから」でも部分点は入っていると思いますが、こんな微妙な問題が出題されます。
プログラミング(おすすめ)
プログラミングはおすすめです。
記述の多い応用情報技術者試験の午後問題。
国語の記述試験は表現の違いで複数の回答が考えられ、迷うことがあります。
しかし、プログラミングの問題は、答えに振れる余地がないのです。
つまり、正解と不正解の線引きが明確で、正確に問題を解ければ得点源になります。
※逆に言うと、部分点もないので、一発勝負の問題といえます。
プログラミングの問題は、最初から問題を精読すること。
最初の動作確認目的の数問を正確に回答できるかで、極端に言うと
- 満点になるか
- 0点になるか
が大きく分かれます。
最初の数問(1問目2問目)が勝負だと思い、じっくり取り組んでください。
システムアーキテクチャ(おすすめ)
システムアーキテクチャは、システムの容量設計的なことを行います。
計算問題が多いですが、プログラミングと同様、回答の振れ幅が小さく、得点源になります。
IT未経験の方は、ビットとバイトの換算でケアレスミスをしやすいので、注意してください。
あとは、ネットワークと絡む問題や、コンピューターの計算量を考えた負荷分散問題とかですね。
ネットワークにも絡む問題が出題される時もあります。
ネットワーク(おすすめ)
ネットワークは必ず学習してください。
ネットワークの問題を解くことで、情報セキュリティやシステムアーキテクチャの実力が付きます。
試験問題の選択としては、若干不安定なことはあります。
基本的なネットワークの動作的な部分の問題なら迷わず選んでもいいでしょう。
一方、「●●字以内で答えよ」みたいな文章としての記述が多かったり(年度によって差がある)、規格を選ぶ問題が多いと地雷になりやすい分野です。
データベース(若干不安定)
データベース分野は面白いのですが、試験問題となると微妙な気はします。
応用情報技術者試験特有の、午後で5問に回答し6割の得点を得るというミッションの状況下では、短時間で、しかも内心焦りのある中で、データベースの細かい要件まで読み解くのはさすがに厳しいです。
対策としては翔泳社の「でるとこだけ!応用情報技術者 午後」で対策します。
ただ、翔泳社の解法ではあまりにパターン化されていて、ひっかけ問題に対応できない気もします。
今回、応用情報技術者試験ではデータベースは選択しませんでしたが、分野そのものへの苦手意識はないので、データベーススペシャリスト試験で突破してやろうと考えています。
それと同時に、何らかの良書を見つけられればいいのですが・・・
組込みシステム開発(おすすめ)
組込みシステム開発は、問題をトレースすれば十分解ける問題です。
問題で取り扱う組込みシステムの要件が、問題文中に明記されています。
つまり、答えは問題文の中に隠れています。
先に設問を眺めるのがいいと思います。
そして、問題文を読みながら、キーワードになりそうなものを見つけ、印をつけるなど、後で読み返してすぐに必要な情報を入手できる状態にしておきましょう。
得点源になります。
情報システム開発(わざわざ選ぶか微妙・・・)
なんとなく優先度の低かった問題。
状態遷移図とか、CSSの話とかが出題されるので、その辺りは得点源になります。
ただ、ほかの問題のほうが得点源になるので、優先度の低い問題でした。
アイテックでさらっと対策しただけです。
試験当日も選択していません。
ほかの分野でヤバい問題がたくさん出題され、最後の1問が選びきれなくなった時の逃げ道として対策をした感じですね。
システム監査(おすすめ)
システム監査はドル箱です。
システム監査の経験がなくても大丈夫です。
キーワードは、
- 権限の分離
- 突き合わせ
ぐらいのもの。
権限の分離は、「入力した人と承認する人が同じだとだめですよ」ってことです。
問題文中では、誰が権限を持っているかを確認しながら読んでください。
特に多いのが、
- 一部の人が入力と承認の権限を持っていた
- 一つのアカウントを複数人で共有していた
ということ。
突き合わせは、「監査対象と、そのログを突き合わせて、本当に大丈夫なの?」ということを確認するもの。
例えば、作業手順書とシステムのログを突き合わせて、「ちゃんとマニュアル通りに作業をしてますか?」と確認するようなものです。
基本的に問題文中に答えが(面白いぐらいに)記載されています。
慣れてくると、問題文を読んでいるだけで突っ込みどころが見えてきます。
あとはシステム監査の流れを知っておけば大丈夫。
この分野は、アイテックだけで十分に対応できます。
まとめ
ここまで、応用情報技術者試験の合格と、勉強方法について紹介してきました。
最終的に、応用情報技術者試験は、選択する問題に対して、プライドを持つ必要はないです。
解ける問題を5問解けばいい。
そして、応用情報に合格すれば、何の問題を選択したかなんて関係ないのです。
言い換えれば、合計11問の中から、自分の解ける問題を5問見つけ出すことも評価対象といえます。
本番は、高度情報処理技術者試験です。
応用情報はさっさと通過して、早く本番に行きましょう。
スペシャリストになるための志の高さやプライドは、高度情報に取っておきましょうね。
以上、応用情報技術者試験の学習方法について、参考になれば幸いです。