【令和3年秋期】エンベデッドシステムスペシャリスト試験に合格しました。

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今回は、エンベデッドシステムスペシャリスト試験の合格しましたので、

  • 学習方法
  • 対策に使用した参考書
  • 受験時の戦略

について紹介します。

エンベデッドシステムスペシャリスト試験は、組込みシステムに関する試験になります。

組込みシステムは情報技術と機械や電気との境目になる分野です。

特に本試験はIoT関係を中心においているので、すべてを対策するとなれば、非常に範囲の広い試験区分になります。

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学習方法

午前試験:暗記で問題なし

午前試験は過去問の暗記で問題ないと思います。

応用情報と違って午後問題と関連するような午前問題はないですし、4択なのでよくわからなくても正解になったりします。

結局、何のための午前試験なのかを考えたら、”実力を測る”という意味では疑問符のつく試験形式ですし、”ちゃんとエンベデッドシステムスペシャリストのために勉強しましたか?”ぐらいのもので、時間をかければ誰でも午前合格は可能なレベルの内容に感じます。

試験のポイントとしては、「言葉と意味は知ってる」ぐらいのもので十分な感じで、「ノー勉では合格できないよ」みたいな、足切りや振るいにかける程度の意味合いしかないように感じます。

対策としては、東京電機大学のES対策を2周すると十分でしょう。

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エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前 厳選問題集
エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前対策にピッタリです。
本書を2周程度で十分でしょう。
本番は午後試験です。
午前試験の対策に時間をかけすぎないようにしましょう。

正直、午前試験が午後対策に役立つとは思えないので、単に午前を突破するだけの試験対策として割り切ったほうがいいように思いますね・・・

午後試験:リアルタイムOS以外に学習することはない

高度情報処理技術者試験になるエンベデッドシステムスペシャリスト試験を受験する方は、多くの場合には応用情報技術者試験に合格していると思います。

そして、応用情報技術者試験をベースにエンベデッドシステムスペシャリスト試験を受験する場合、事前学習の事項としてはリアルタイムOSを理解しておくぐらいかと思います。

エンベデッドシステムスペシャリスト試験の午後問題は、リアルタイムOSだけ理解していれば、あとは当日考えるだけで解けるようになっています。

特別な知識はあまり必要なく、

  • 試験問題への慣れ
  • 頭の回転(問題文に散らばった情報を結び付ける力)

が重要に思います。

リアルタイムOSを学ぶためには、基本的に試験問題に慣れるしかないですね。

リアルタイムOSは、システムの制御部の内部の構成タスクです。

システムを細かく分解していくと、

  • システム本体があって、
  • その中に各機能部(制御部、表示部、etc…)があって、
  • (リアルタイムOSが採用された)制御部の中にタスクがある

といったイメージです。

つまり、システムの内部の中の内部を考えるのがエンベデッドシステムスペシャリスト試験です。

リアルタイムOSは各タスクに優先度が設定されています。

各タスクはシステムの各機能(表示部)などと連携します。

ここまでの流れをまとめるのであれば、エンベデッドシステムスペシャリスト試験の構成は、

  • タスクの優先度を理解し、
  • 実際のシステムの流れを理解し、
  • 今現在どのタスクが動作しているのか

を、リアルタイムOSの立場になってトレースするもの、ともいえるでしょう。

タスクが起動するトリガーには、メッセージがあります。

リアルタイムOSがメッセージを受信したときに、今のタスクのほうが優先度が高ければ、メッセージを横に置いておいて今のタスクを実行し続けます。

受信したメッセージをトリガーとするタスクのほうが優先度が高ければ、割り込み処理が発生し、今のタスクをプリエンプションしてより優先度の高いタスクを実行します。

本当に、エンベデッドシステムスペシャリスト試験の問題は、リアルタイムOSがすべてといえるでしょう。

事前学習としては、リアルタイムOSの優先度についてだけ知っておけば問題ないと思います。

参考書

エンベデッドシステムスペシャリスト試験は参考書が少ないため、過去問も併用して問題に慣れてください。

午前試験

午前試験は東京電機大学の本で一発です。

2周ぐらいして、問題と答えを覚えてください。

ただし、選択肢(ア、イ、ウ、エ)を覚えるのはNGです。

ちゃんと選択肢のワードで覚えてください。

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エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前 厳選問題集
エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前対策にピッタリです。
本書を2周程度で十分でしょう。
本番は午後試験です。
午前試験の対策に時間をかけすぎないようにしましょう。

何度も書きますが、午前試験が午後試験に役立つとは思えません。

4択な上に、表面的に専門ワードを知っているかを確認する程度の内容なので、対策すれば誰でも合格できます。

本番は午後試験だと思って、あまり午前試験に時間をかけすぎないようにしてください。

午後試験

午後試験はアイテックの対策本しかありません。

リアルタイムOSについて丁寧に解説されていますし、これ1冊で十分な内容かと思います。

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しかし、ハードウェアに関してモータ制御の記載が違和感があるのが残念です。

情報系の本であって電気系の本ではないので仕方ないとは思いますが、モーターに関する記述は「そんなものなんだ」程度でもいいのかなとは思います・・・

本当にモータのことを理解するなら、電気主任技術者試験向けの本とかのほうがいいでしょう。

エンベデッドシステムスペシャリスト試験のハードウェアの問題は違和感がありました。

ハードウェアの問題は、モータ制御に関し、アイテックの本で、

  • 回転数:周波数
  • トルク:電流

といった対応付けで理解するように書かれていましたが、現実とは少し違うんですよね。

同期機を対象とする場合、モータトルクが負荷トルクより小さければ周波数を上げれば脱調しますし、微妙に違和感のある解説でした。

情報処理技術者試験ですから、やはり問題は情報系のほうが正確な表現がされている場合が多く、ハードウェアの問題はよほどのことがない限り避けるのが無難に思います。

学習方法落としては、アイテックを1回精読し、練習問題を解いた後に、実際の過去問を解いていく感じです。

時間を測って、問題がわからない場合にはすぐに回答を見るのではなく、しっかり制限時間いっぱいは、「どこかにヒントがないか?」と問題を何度も読み返してください。

それと同時に、スマホなどで大体の時間を測っておいて、制限時間いっぱいまではわからない問題に対してでも頭をフル回転させて、思考回路を実際の試験と同じ環境にするのがおすすめです。

一度過去問を開始したら午後Ⅰで1時間、午後Ⅱで2時間、頭はフル回転状態です。

結構疲れますが頑張ってください。

エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午後 受験時の戦略

受験時には、ソフトウェアの問題を選ぶようにしました。

そして、問題のテーマがイメージしやすい問題を選ぶようにしました。

基本的にはソフトウェアの問題を選ぶのがいいとは思いますが、もしもソフトウェアの問題がイメージしにくい問題だった場合には、ハードウェアの問題に切り替えるほうがいいでしょう。

分野に限らず、問題設定がイメージしにくいものであれば、それはそれで記述問題が難しくなりますし、結局は、

  1. 先にソフトウェアの問題を流し読みする
  2. イメージが難しければハードウェアの問題に取り掛かる

といった感じで、切り替えていくのがいいと思います。

午後Ⅰ

エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午後Ⅰは、

  • 問1:ソフトウェア/ハードウェア混合
  • 問2:ソフトウェア
  • 問3:ハードウェア

の問題になっており、2問選択です。

これは順に問1から読み進めればOKかと思います。

令和3年 秋季のエンベデッドシステムスペシャリスト試験 午後Ⅰは比較的素直な内容でした。

計画通り、問1、問2と読み進め、合格点に達している自信があったので、問3は問題文すら読んでいません。

問題番号 内容 分野 問題を読んだか 当日の選択
問1 ペット医療用の点滴の制御 総合的 読んだ
問2 レストランのDX対応 ソフトウェア 読んだ
問3 スマート畜産システム ハードウェア 読んでない ×

午後Ⅱ

エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午後Ⅱは、

  • 問1:ハードウェア
  • 問2:ソフトウェア

となり、1問選択です。

戦略通りに先に問2のソフトウェアから読み進めて、生産ラインの可視化に関することなので大丈夫だろうと思い読み進めていたのですが、記述が多くだんだん意味が分からなくなってきたので、開始1時間程度のところでハードウェアに切り替えました。

試験時間2時間のうち半分を経過したところでの計画変更だったので、ハードウェアの問題を解く際は焦りもありましたが、内容が駅案内のロボット制御だったのでシンプルな内容でしたので、合格点をとることができました。

試験時間の制約もありますが、

  • 粘るのか
  • 計画を変更するのか

のとっさの判断力も必要です。

実質的にどの問題を選ぶかの判断で合否は決まると思います。

途中まで解いていた問題でも、無理を感じたらあっさりと捨てることの思い切りの良さも大切かなと思います。

感覚的に、エンベデッドシステムスペシャリスト試験は、イメージしやすい問題であれば1時間程度で解けます(時間が余る)。

一方、なんだかよくわからない問題は、2時間あってもよくわかりません。

結局、ラスト1時間の時点で、どちらの問題っを解くかを決定しておきましょう。

それまでなら、解く問題を変更しても、試験の最終結果にあまり響かないような気がします。

問題番号 内容 分野 問題を読んだか 当日の選択
問1 駅でサービスを行うロボット ハードウェア 読んだ
問2 生産ライン可視化システム ソフトウェア 読んだ
イメージが難しかった
×

まとめ

ここまで、エンベデッドシステムスペシャリスト試験の受験について、参考書や当日の戦略について紹介してきました。

あくまでも一例です。

ご自身に合った方法で学習をしてください。

なお、午前試験に難しさを感じているなら、東京電機大学の参考書が便利です。

私も試験直前の1週間前から、2周するだけで、合格点に達することができました。

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エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前 厳選問題集
エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前対策にピッタリです。
本書を2周程度で十分でしょう。
本番は午後試験です。
午前試験の対策に時間をかけすぎないようにしましょう。

そして、午前対策で浮いた時間を使って、午後試験対策に注力したほうがいいと思います。

特にリアルタイムOSの動作は重点的に理解する必要があり、アイテックの本ではそのあたりが詳しく記載されています。

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以上、エンベデッドシステムスペシャリスト試験について、参考になれば幸いです。